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雲のように…月のように…

雲のように飄々と…月のように夜道を照らし…

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散歩

今日は久々にスカッとした天気でした。

ここ数年、よほど忙しくない限り一日に一度は実家に顔を出すようにしております。時間はバラバラですけどね…。寝たきりになってしまった祖母の顔を見る為と、その介護をしている母の話し相手をする為です。

祖母はもう私を認識できません。祖母の記憶の中の私は、まだ小学校に上がりたての可愛らしい時点で止まっているようです。私の事をどっかの親戚のオッサンだと思ってます・・・。たまに名前を呼んでくれたりするんで、まぁ良いんですけどね(苦笑)。

祖母を風呂に入れる時だけ業者さんが来てくれます。それ以外は全て母が独りで看ております。なかなかできる事じゃありません、立派な人です。長い時間家を離れる事ができませんので、ご近所さんとサラッと世間話をしたり、妹と軽い長電話をする程度しか会話がありません。

だから、私が話し相手をしにに行くわけです。「今日は、おばあちゃんが大声で騒いで大変だった。」「今日は、おばあちゃんの体温が低くて心配だ。」なんて話を、ただ「うん、うん」と聞くだけなんですけどね。人間には、愚痴を言う相手や、捌け口みたいな物が必要です。それが、無けりゃパンクしてしまいます。

今日は午前中に1件用事を済ませ、昼頃実家に行きました。実家の近所にはアホみたいに大きな公園があり、そこの木々が色づいてきたので写真を撮ってきて欲しいと言われました。普段から花の写真を大量に撮らされております。撮ってくるのは一向に構わないのですが、何分公園が広いもので「どこら辺よ?」という話になります。

いまいち場所の説明がよく解かりません。祖母も眠っているようなので、「ちょっと一緒に行くべ。」という事に・・・。普段一緒に買い物には行くのですが、散歩というのは妙に久しぶりであります。なんか変な感じです。

マンションができたり、新しい家々が建ち、住人も随分変わっております。歩いてみると、気がつく事がたくさんあるものですね。近所のコンビニに行くにも車を使う私には、ちょっと新鮮な感覚です。

昔からのご近所さんは、相変わらず庭いじりの手を止めて声をかけてくれます。
「あれぇ、来てたのかい。親孝行だねぇ(笑)」近所のバァちゃん
「おー、生きてたかい(笑)。」私
「すいませんねぇm(__)m。口が悪くて…」母
「いいの、いいの(笑)。大根持ってくかい?」近バァ
「ん~、大根はいらんなぁ。何か他に良いもんないのか?」私
「すいません・・・m(__)m」私の腕を叩く母
「じゃあジャガイモ持ってくかい?掘ったげるから。」近バァ
「おー、ジャガイモ好き♪今公園行ってくるから後で頂戴♪」私
「本当にすいません・・・m(__)m」母真っ赤

この後も何人か近所のご老体に会ったんですが、私はずっとこんな感じです。私と歩くと、いつも謝ってばかりの母・・・。中学からずっとです(汗)。「不思議だねぇ。あんたは昔から年寄りに人気があるよねぇ。ホントに不思議だねぇ・・・」と言って笑います。

公園でチャチャっと写真を撮って帰る途中、散歩中の犬に鬼のように吠えられました。
「犬は悪い人がわかるんだねぇ。捕まるような・・・」
「・・・・・・・」聞こえないフリ(汗)。
そこで、パンパンパーンと爆竹の音。
「うるせぇっ!くそガキぃ!」と怒鳴る私。
母は笑っておりました。

帰り道にさっきのバァちゃんにジャガイモをたんまり貰いました。
「こんなに貰って良いのかよ?」私
「いいの、いいの、うちは誰も食べないのよ。」近バァ
「じゃあ違うもん作ればいいだろ。(笑)」私
「す、すいません・・・m(__)m」母


な~んか、久しぶりに良い時間を過ごした気がいたします。たまに散歩も良いもんです。こんなタチの悪い息子と一緒に歩いてくれる母にも感謝しております。やはり、どんな息子でも息子は息子なんでしょうかねぇ・・・。


親は偉大であります。


明日、イモをくれたバァちゃんには『ドライメロン』をあげようと思います。干したメロンだと教えたらビックリする筈です。(笑)

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