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雲のように飄々と…月のように夜道を照らし…
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ここ数日、私はイライラしっぱなしで非常に難儀しております。
気分も悪けりゃ後味も悪い事ばかり起こりまして・・・。
私は性格上、自分の行動に矛盾や合点のいかない部分を見つけてしまうと身動きが取れなくなってしまうタイプなのです。だからと言って引き篭もる訳にもいかず本当に難儀しております。
私は正直『おとな気無い』人間なので表情をコントロールする事が苦手であります。表情だけならまだしも、機嫌の悪い時は体全体から負のオーラを噴き出します。若い者に言わせると、遠くから後ろ姿を見ただけでも機嫌の悪さが判るそうです。よく言えば正直、悪く言えば只の馬鹿でございます。
今までを振り返って考えてみますと、こんな時は必ず誰かが救いの手を差し伸べてくれます。しかも「どっかで見てた?」って位の素敵なタイミングで(笑)。全く他人様の力で恥ずかしいのですが、随分と助けられております。
私の機嫌が悪い事など露知らず「飲みにいくぞー!」とか「飯どうですか?」とか「デートしよう♪」だのと無邪気な電話がかかってきます。
この無邪気さに助けられております。
ブツブツ言いながら連れ出される訳ですが、結果実に良い気分転換になっているのです。
昨夜も夜中の1時過ぎに無理矢理先輩に連れ出されてしまいました。「酒はやめたので。」と軽く断ってみたのですが「ウーロン茶飲んでていいから、黙って付き合えや!」と・・・(汗)。結局3軒も連れまわされてしまいました。今回も偶然良いタイミングで気分転換になったなぁと思っておりました。
・・・が、実は今日になって人から聞いたのですが、うちの若い者が私が落ち込んでいる事をその先輩に相談していたらしいのです。その話を聞いた時「あのガキ、クソ生意気に余計な事しやがって!」と口に出していましたが、本当はありがたいなぁと思っておりました。
先輩にも、若い者にも・・・。
すごく昔の事を思い出しました。
16歳当時、繁華街のナイトクラブ(生バンドのディスコ的な店)でホールウェイターをしておりました。もちろん年齢はごまかして(笑)。店長が仕事に厳しい人で、まだ小僧の私は心から鬼だと思っておりました。金曜土曜ともなると合計で1000人も客が入るような忙しい店でした。
その日は異常に忙しく営業時間の10時間休憩も無く飯も無し、店長に怒鳴られ、先輩に叱られ、あげくの果てに客に文句を言われ・・・(怒)。もう皆ブン殴って辞めてやろうかと何度も思いながら、何とか無事に営業終了。店長やマネージャーはとっとと帰り、私共は後片づけをしてから着替えて帰ろうとしておりました。制服をぬぎ私服に着替えると、私の服のポケットに紙切れと煙草が1箱。紙切れには「今日はよく頑張った。連絡してあるから好きなだけ呑んで来い!」という文章とスナックの地図が書かれておりました。
店長がこっそり入れておいてくれたのです。
まだ小僧だったせいもあり涙が止まりませんでした。
ガキだとは言えちゃんと見ててくれていたんだなぁ、ただ厳しく当たられていた訳じゃないんだなぁ・・・と。
煙草1個、ジュース一本、言葉一つ・・・気持ちがこもっていれば人間それだけで救われる事があるものです。
今日もこれから違う先輩方から、お誘いを受けています。
裏で皆がコソコソとやっている事にも気付いているのですが、知らないふりをして好意に甘えてこようと思っております。
まだまだ人様に助けていただいてばかりでございます。