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雲のように…月のように…

雲のように飄々と…月のように夜道を照らし…

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幸せ

途方もなく大きなテーマでございます。
とても一度で表現できるものではありませんので、この先何十回にも分けて語らせていただきたいと思っております。

かなり以前にテレビで観たアフリカの小さな村のお話です。
30数人程の小さな村で、牛飼いを生業として暮らしているのです。電気・水道はもちろん無く、文字も教育も無いようです。遊んでいる男の子に将来の夢を聞くと「村の大人のような良い牛飼い」と答えました。女の子に同じ質問をすると「立派な牛飼いの嫁」と。その村では職業は『牛飼い』しか無く、女の子は近隣の村に嫁に行く、これ以外に選択肢は無いのです。近隣の村も皆同じ状況で点在し一つのコミュニティーを形成しているようであります。

今度は大人達に「自分の人生は幸せだと思いますか?」と質問したのです。なんと全員が迷わず「とても幸せです」と答えたのです。インタビュアーは「都会に興味は?」「他の職業に興味は?」「文明に興味は?」と色々な質問を続けました。「子供の頃から村を出たいと考えた事も無ければ、牛飼い以外の職に興味を持った事も無い。一匹でも多く牛を飼える立派な牛飼いになりたくて頑張ってきた。良い家族・良い友人に囲まれて、この上なく幸せだ。これ以上何が必要なんだ?」と逆に問うておりました。皆一同に、生まれ変わってもまたここでくらしたいと話しておりました。

彼らの考えを知らないで、映像だけを放送したら皆さんはどう思うのでしょう?あんな不便な暮らしでつらいだろう、学校にも行けず外の世界を知らないなんてかわいそう、なんて物の見方をしてしまうのでしょうね。

彼らは私達の知りえない『本当の幸せ』を知っているのです。それは彼らの持つ情報量が少ないせいなのかも知れません。ですがその『幸せ』の純度の高さは羨望に値すると思うのです。「生まれ変わってもまたここでこの人生を!」なんて素晴らしい台詞でしょう。ドラマでも映画でもない実在の人々の口から出た台詞でございます。

人それぞれ『幸せ』に対する価値観も違うし、明確な答えもあるとは思っておりません。ですが日々探さずにはいられません。

『幸せ』この世に生を受けた以上、誰もが求めてやまないものであります。

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