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雲のように飄々と…月のように夜道を照らし…
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私の一番好きな趣味は釣りでございます。
何年か前までは釣りに行くと魚の事ばかり考えていたのですが、最近になりようやく『景色』が目に入るようになってまいりました。歳をとると景色が綺麗に見えると昔言われた事があります。まだそんな歳ではない筈ですが…(汗)。
やはり海が見える景色が好きなのですが、田舎の港に行く途中途中の山並みや小さな町並みも気になってまいりました。遠くの釣り場に行く際は無粋な携帯電話の電源は切ってしまいます。以前に誰にも言わずに遠出の釣りに出掛けた時は、警察に捕まったのではないかと大騒ぎになってしまいました(笑)。あちこちで車を停めてはデジカメで『景色』を撮影しております。
田舎の小さな港で、ぽつんと一人釣りをしている時にふと気づいたのです。その港の周りには急いでいる人間が一人も居ないなぁと…。小さな漁船が帰ってきて一生懸命に魚を陸揚げしているのに慌てている様子ではないのです。決してチンタラ働いている訳ではありません。なんか変だなぁと違和感に首をかしげていると、晴天の空から急に答えが降ってまいりました。その港では時間がゆっくりと流れていただけなのです。またおかしな事をとお思いの方もいらっしゃるでしょうが本当なんです。
説明も証明もできないのでどうにもこうにも困り果ててしまう訳でありますが、時間というものはゆっくり流れる事もできるのです。その事に気がついた時に、初めて動いている人や船や車全てをひっくるめて『景色』として私の脳に飛び込んできたのです。時間がゆっくりと流れているからこそシャッターをきるタイミングも間違いませんし、綺麗だなぁと感慨にふける時間もあるのです。都会であれば景色もめまぐるしく変わりすぎてどこでシャッターを押していいか判らないし、たとえ綺麗であったとしてもそんな事を考える暇もありません。
右手に断崖絶壁そして海、左手に青々と大きく広がる湿原、目の前の朝もやの中に野生の馬の群れ。この『景色』に遭遇して私は一人泣いたことがございます。仲の良いクラブのホステスにこの話をしたところ「どんだけ悪い事をしたら景色見て泣けるの(爆)♪」と大笑いされてしまいました。確かに病んでいるのかもしれません…。
田舎の景色を眺めていると、人間の暮らしはこうあるべきなんだろうなぁと心底思うのであります。
私も引退が近いのかもしれません。