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雲のように…月のように…

雲のように飄々と…月のように夜道を照らし…

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激動期

リンクを2つ追加させて頂きました。

【愛國】ハゲリーマンの【憂國】日記

姐さんのつぶやき日記

どちらも私が、毎日楽しみにチェックしているブログであります。
是非、お時間がありましたらお読み頂きたいと思っております。


『姐さんのつぶやき日記』でバブル崩壊直後のお話が記事になっておりました。あの当時を過ごされた方は或る意味で共通の記憶をお持ちと思いますが、本当に激動の時代であったと思うのです。私はバブル末期に繁華街にデビューしており、キチガイじみた好景気を多少体感しております。ほんの一部の業界だけが儲かっている近年のITバブルとは違い、世の中全体に金が溢れている、そんな時代でした。

建築業や不動産業は従業員までもが潤い、銀行員や公務員までもが浮かれておりました。当然、繁華街では毎晩巨額の金が飛び交い、連日お祭り騒ぎのようなものでした。何でもかんでも経費で落とせたので、皆様自腹で呑んでる風には見えませんでしたが、実際はどうだったのでしょう。ナイトクラブの新人ウェイターからスタートした私は、自分の仕事で一杯一杯であります。

その頃の私はと言いますと、何件かの店を好条件で転々とグレードアップしていき、一気にバブルの波に乗る事になります。上場企業の会長の目に留まり、少しの間東京に身を置く事になったのです。上場企業と言っても『ねずみ講』チックな会社だったのですが・・・。その会社は今でも東証一部に名を連ね、ネットワークビジネス界では10指に数えられております。

上京当初は30万位だった給料も翌月には100万を超え、一番良い時には300万以上の月給を貰いました。当時、池袋にショークラブ(ちょっと高級なキャバクラ)というものが登場し、毎晩そこで銭をブチ撒いておりました。貯金など考えた事も無く、ただの阿呆な成金のクソガキでした(笑)。19歳の頃の話でございます。

10代で既に腐っている私を快く思う者などいる訳もなく、数多くの陰湿な嫌がらせを受けました。会長の肝いりで入った私に、幹部社員も会長の取り巻き達も皆否定的だったのです。まぁ、当然であります。今の私も、あの頃の自分のようなガキに出会ったら、迷う事無くブッ飛ばしているでしょう(笑)。自分の能力を過信し天狗になった私は、自分を責める事も無く、何の我慢をする事も無く、ただただ不満を外に向けておりました。

「どいつもこいつも俺の足を引っ張る事ばかり考えやがって!こんなトコに居てやる必要なんか無ぇっ!」
あっさり会社を辞めて、地元に帰ってまいりました。東京滞在はたったの8ヶ月、ただのクソガキであります。あの時、改心して我慢して会社に残っていればなぁ・・・、なんて思う事も時々ございます。
なんせ大きな会社ですから・・・(笑)。
ポケベルがやっと普及し始め、携帯電話は肩から提げる馬鹿デカイ箱のような時代の話であります。

ほどなくして、また繁華街をフラつく事になりました。毎日、毎日、酒に酔っては喧嘩ばかりしておりました。当時、酔い過ぎると視界に入る人間が全て敵に見えていたようです。我ながら人様にご迷惑をおかけしました。そんな或る時、つい客引きを殴ってしまったのであります。これが実に面倒臭い事なのです。客引きには妙な連帯感があり、そこら辺には奴らの仲間がゴロゴロとおります。
そして、必ずケツ持ちが付いているのです。

気が付くと、あっと言う間に10人以上の客引き共に囲まれていました。(こんな奴らにやられんのも癪だなぁ。でもこの人数だからしゃあないか。)・・・、と思いつつも戦意を喪失する事も無く、一人でも多く倒してからやられてやろうと大暴れしておりました。
「やめろ、やめろ。コラ!やめろっ!」
低い声で客引きの頭を叩きながら輪の中に入ってくる男がいました。歳は30位、背は私と同じ170位、細身で結構格好良いオッサンでした。

「一人相手に何してんだ、お前ら。ガキだろこれ!」
低い声でゆ~っくりと話す人でした。
「うるせぇな、オッサン!止めんなや、コラ!」
本物の阿呆ですよね、私・・・。
「なにぃ~?」
・・・と言って、グッと一睨みされたのですが、正直殺されるかと思いました(汗)。十人以上の客引きには何とも思わなかったのですが、この人には今まで感じた事の無い畏怖を感じたのです。

とりあえずその場は一発で収まり、その人にお詫びを言いました。
「すんませんでしたっ。」
「おうっ!なんもだぁ。(笑)」
やっぱり街には凄い人がいるもんだなぁ、と痛感いたしました。本当に自分は無敵だと思っていたので、ただただ呆然と見送っていたのを覚えております。まぁ、所詮本物の阿呆でございます・・・。


まだまだ続きますので次回に持ち越したいと思います。

・・・つづく

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