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雲のように…月のように…

雲のように飄々と…月のように夜道を照らし…

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選挙後記

長い事さぼってしまいました・・・(汗)。
回線が不調になったり、仕事が急に立て込んできたりと色々あった訳ですが、一番煩わしかったのが選挙であります。
やっとクソ選挙も終わり、とりあえず一段落ついた感じです。

とは言いますものの、今回の選挙には今までのように力を入れた支援はいたしませんでした。私が応援している議員さんはとても良い人なのですが、良い人と良きリーダーは別物だなぁと感じてしまったからであります。所詮私は法からハミ出した者、見るべき方向が議員さんと違うのは当たり前の事なのですが・・・。

選挙というイベントは、正直嫌いではありません。地元の人達でわいわいと、小さなお祭りのようなものであります。普段付き合いの無い種類の人達もたくさん集まり、なかなか楽しいものなのです。しかしながら、やはり選挙は選挙。地域の代表を決める大切なものですから、遊び半分楽しいだけではできません。

「この人に投票して下さい。」と人様に薦める訳ですから、薦められるだけの根拠が無くてはいけません。今回は、そこら辺の自信が無かったのであります。ですから、誰に投票してくれなどというお願いはどこにも一切しませんでした。選挙事務所や広報車に関わる人員の手配ぐらいにしか手を貸さなかったのです。

さてその先生、人柄としては全く問題ありません。本当に善い人だと思います。議員以外に収入源も無く、いつも貧乏をしております(笑)。今の時代には珍しいタイプの議員です。じゃあ何が不満で心から応援できないのかと申しますと、本人がこの4年間扱ってきた問題が、私的には少しマト外れだと感じてしまったからなのです。

その先生が今期まで取り組んできた問題は大きく3つ、一部の障害者の性別に絡む人権問題、新エネルギーの開発・運用、新幹線の誘致であります。どれも立派な事ではあるのでしょうが、さほど地元には関係が無いような気がするのです。普段間近に接する人達をあまり視界に入れていないような・・・。

選挙運動は当然ですが、任期中に行われる様々なイベント、講演活動、唯一の資金源であるセミナー、全て地元後援会の善意で行われているのです。「地元の事はどうなのよ?」それが正直な感想であります。普段の態度を見ても、決して地元をないがしろにしているとは思いませんが、どうしてもモヤモヤとしたものが残ってしまいます。

応援している者は皆、基本的に大きな事は望んでいませんが、少しは地元の事に貢献してもらいたいと思っている筈なのです。選挙カーから「任期中はこんな問題に取り組んできました~!」なんて叫んでも、「だから何なのよ。」と言われてお終いであります(苦笑)。当の本人には成果かもしれませんが、地元には関係無い事ですから。

私に言わせりゃ、新幹線なんて論外であります。一般人の殆どがそんな物を望んでおりません。地元の業者が元受で工事を受注できるのなら大賛成いたしますが、東京主導で大手のゼネコンが仕切るのに決っています。美味しい所を大手に持っていかれて、地元が割の悪い下請けをやらされる位なら最初からやらない方がマシであります。新幹線自体、黒字になる訳なんてないんですから・・・。

法から外れた私ですが、政(まつりごと)には多少の持論がございます。障害者を助けるのは良い事です。大切な事であります。一部の極々少数の障害者の権利を守る為に行動する事は、とても立派な事です。否定する気はさらさらありません。しかし政治家は、「一部の弱者を守る為、暗い部分に光を当てる事こそが政治家の仕事だ。」なんて事を平気でぬかします。

障害を持っていても尊重するべき一人格、尊重する人格なのだから粗末に扱う訳がありません。社会全体が尊重するべき人格を大切にし合い、思いやり、助け合い、障害が有っても無くても暮らしやすい世の中を作っていこう!誰もが自然にそう思えるような環境を作るのが、政治家の本当の仕事であります。

一部の障害者を守る為に、一部の法整備をする。これは、政治家の仕事のほんの一部分であって、「これこそが仕事だ!」と言うほど大きな部分ではないと思っています。偉そうに言えば、もっともっと大きい所を目指せ・・・と言う話です。何万もの票を集めて仕事をさせてもらうのだから、とことん大きな志と、命を懸けてでもやり通すんだという覚悟を持てと言いたいのです。

誤解を与えると困るのですが、少数の立場の弱い人間を助けるなとか、絶対数の多い方を優先しろという意味ではありません。大の大人が自分の口から「皆様のために!」なんて事を言うのであれば、「困っている奴全員、俺が絶対に何とかしてやる!」ぐらいの気概を持って欲しいと思うのです。自分のために、何千人、何万人の人達が「よし、やれ!」と後押ししてくれた事を忘れて欲しくないのです。

所詮は綺麗事だろう・・・と笑われるのかもしれませんが、人が目指す所はいつだって綺麗事でなくてはいけません。憎む事も、争う事も無い世の中、それを夢見る事は恥ずかしい事ではないと思うのです。今の世の中は、物や情報が溢れすぎて、欲がおかしな方向に向いてしまったのではないでしょうか。私みたいな者が、こんな事を言い出す資格があるかどうか判りませんが・・・。

何だか、今回の選挙は随分としらけてしまいました。元より議員に何かを求めている訳ではありませんが、見るべき部分や、恩に感じる部分がズレているなぁ・・・そんな気がいたしました。

合格を祝う万歳三唱が終った後、役員を辞める旨を伝えてまいりました。引き止められたり、しつこく理由を聞かれたりしましたが、面倒臭くて多くを語らず帰ってまいりました。同じ日本語を話す者同士でも、伝わらんもんは伝わらんでしょう。これからの活動を応援してもらえますか?という問いには「気が向いたら。」と答えておきました。


全然違う話ですが、家に帰ってから以前テレビで観た『ブータン』という国を思い出しました。チベットの近くの小さな仏教国であります。ネパールとの国境付近で少々ゴタゴタがあるものの、とても平和な国なのです。電気や水道もまばらで、日本と比べると貧しくて不便に思います。物資や娯楽も少なく、人々は夜明けから暗くなるまでよく働きます。

しかし、その小さな国では常に笑顔が溢れ、とんでもなく優れた精神文化を持っているのです。助け合う事は当たり前、そして感謝の気持ちも忘れません。国民はチベット仏教を信仰しているので『生まれ変わり』を信じております。そして皆「生まれ変わっても、この家族、この友人達とまた同じように暮らしたい。」と口を揃えて言うのです。

当然、この国には私共のような職業はございません。立派な事です。この国から学ぶべき事がたくさん有ると思っています。世界の中には、こんな国がまだまだ在るのでしょう。生活が便利になったとしても、目指す精神は同じではないのでしょうか。


自ら手を挙げて『政』をしたいのなら、せめてそんな気持ちを少しだけでも持って欲しいものです。


いつの日か、気合の入った本物の『政』をできる人間を世に送り出したいなぁ、なんて思っております。

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