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雲のように…月のように…

雲のように飄々と…月のように夜道を照らし…

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薬害

私の裁判が無事(?)終了いたしました。
長~い執行猶予がつきました・・・
なるべく、静かに暮らそうと思っています・・・
たくさんのご心配、本当にありがとうございました。m(_ _)m


そろそろ、中で書いた文章を載せようと思っていたんですが、ニュースを見て気になった事があったので先にそちらを・・・。
気になったニュースとは『薬害』の事であります。

昨日、初めて和解勧告が出され、舛添厚労相と原告団が対面を果たしました。舛添さんは、対面の場に満面の笑顔で片手を上げて現れました。対面の内容が内容だけに、ちょっと不謹慎でした。しかし、気持ちも良く解かります。大臣としては、やっと国に責任を認めさせた、やっとここまで辿り着けたという感があったのでしょう。

一方、原告団には全く笑顔は無く(まぁ当然ですね)、舛添さんを非難するコメントまで出されました。こちらの気持ちも良く解かります。まだ何一つ解決しておりませんし、仮に補償の内容が折り合ったとしても、元の健康を取り戻せる訳ではありません。未来永劫、本当の意味での解決なんて原告団には存在しないんです。

多くの番組ではこれを『温度差』と表現しました。そして、原告団を擁護するコメントだけを吐き、舛添大臣の態度や謝罪の言葉が無かった事を非難しました。何か違うんじゃねぇか?
もし、舛添さんに落ち度があるとすれば、その場に笑顔はふさわしくなかった・・・、ただその一点だけであります。

舛添さんは、裁判云々の前にいち早く国の責任だと断言し、全面的に国が補償するよう努力すると独断で言い切った人ですよ。今までの大臣と比べてみろって話です。インチキ薬を認可したのは舛添さんですか。カルテを処分させ、資料を地下室に閉じ込め、隠蔽工作を続けてきたのは舛添さんですか。

舛添さんを攻撃の対象とするのは絶対に間違っています。
謝罪の言葉が無かった?
はぁ?何を寝ぼけた事を言ってるんでしょう。寝ぼけてるのを通り越して、完全に呆けてますよ。誰に向かって口をきいてるつもりなんでしょう。

大都会で巨大な怪獣が暴れております。ウルトラマンがすっ飛んで来ました。さぁ、怪獣をやっつけようかという時に「おい、ウルトラマン!こんなに遅れてきやがって!今まで怪獣が暴れていたのはお前の責任なんだから、先ず謝れ!」「おい!その怪獣を倒したらそれで済むと思うなよ!」「おい!壊れた街もちゃんと元通りに直せよ!」と怒鳴りつけているようなもんです。私がウルトラマンなら、暴れている怪獣も放ったらかして大至急M78星雲に帰ります。やってられませんよ、これじゃあ・・・。

同様に、私が舛添さんだったらこの件からは大至急手を引きます。
しかし、彼は私なんかとは違い、善意ある立派な人です。きっと、最大限の努力を続ける事でしょう。もし充分な補償ができなかったとしたら、それは厚生省と自民党幹部の所為です。舛添さんは、どの派閥にも属しておらず、党内ではペーペーの議員なんです。

安倍内閣は人気取りの為だけに、舛添さんを大臣ポストに据えました。福田内閣も本当は違う人を置きたかったのですが、人気を維持するために仕方なく続投させたんです。舛添さんは、内閣の意向なんて無視して、独りでよく頑張っています。褒められこそすれ、責めちゃぁいけません・・・。

原告団の気持ちも解かります。今まで、馬鹿な役人と腹黒い薬屋の所為で酷い目に遭ってきたのですから。もう誰も信じられなくなっているのでしょう。当然だと思います。ですが、自分達に対して好意的な人間を攻撃するのは、正直如何なものでしょう。やはり、もう少し言葉は選ばなくてはいけません。薬害の敵は、一部の無能な木っ端役人と、汚い製薬会社なんです。


原告団の物言いを聞いていて、拉致事件の会見を思い出しました。小泉首相が北朝鮮まで行って、何人かを連れて帰ってきた時の事です。被害者家族の記者会見で、横田夫妻と増本氏が小泉首相を凄い勢いで非難しました。「全員連れ帰らなきゃ意味が無い。北朝鮮まで何しに行ったんだ!」と・・・。

家族の方々の気持ちは解かるんですけどね。言っちゃいけない言葉でしょう。労をねぎらうなら解かりますが、決して文句を言う場面ではありません。それまでの首相は拉致を認めようともしなかったんです。小泉首相は拉致を認め、北朝鮮まで取り返しに行ったんですから・・・。

放送後、すぐに物凄い数のクレームが殺到したそうです。横田夫妻と家族の会は翌日、丁寧に謝罪し小泉首相の労をねぎらうコメントを出しました。家族の会の気持ちも解かるし、その言い草を聞いて頭にきた人達の気持も解かるんですよね。難しいところです・・・。


薬害にしろ拉致にしろ、自分たちに好意的な目を向けてくれる人間には礼を尽くして接するべきです。それが政府の人間でも、役所の人間でも、味方になってくれる人は大切にしなくてはいけません。そうじゃないと、関係の無い好奇の者まで敵に回してしまいます。これ以上、嫌な目に遭わないでいただきたいのです・・・。

マスコミは一見味方をしているように見えますが、関心が無くなると一瞬で離れて行きます。事件を風化させないような努力もしてくれません。それどころか、サクッと敵に回る事だってあるんです。彼らを信用し過ぎると、後にまた自身を傷つける事になってしまいます。


誰にでも噛み付くのは得策ではありません。
これは裁判や交渉事だけではなく、社会生活においても当て嵌まる事であります。


敵、味方、野次馬を冷静に見極めて、ご自分に有利に物事を進めて頂きたいと思っています。

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